毛髪は保温、触覚、紫外線などの物理的な刺激からの保護という生理的機能を持ちますが、人間ではさらに美容的な意味を持っています。このため男性型脱毛症に対しては様々なアプローチがなされてきました。一つはカツラや増毛によるカバーであり、また一つは医学的なアプローチです。医学的なアプローチにはロゲインやプロペシアなど、塗り薬や飲み薬によるものと、外科的治療によるものがあります。そこでスキンクリニックでは、外科的アプローチの中でも人工の毛髪を用いた植毛術ではなく、自毛を用いた生毛植毛術を採用して、毛髪再生率ほぼ100%の症例を得ています。
移動しても寿命までOK!
植毛後は一生定着、抜けても生え伸びます
男性型脱毛症の外科的治療には生毛植毛術、皮弁法、頭皮切除術など様々な術式がありますが、現在世界的に見ても生毛植毛術が主流となっています。生毛植毛術とは、男性型脱毛症が前頭部や頭頂部に起こりやすく、側頭部や後頭部には起こりにくいという毛髪の性質を利用した手術です。つまり後頭部や側頭部から毛根ごと採取した毛髪を、脱毛部に移し変えるという方法です。手術によって移植された毛髪は毛を採った部分の性質を受け継ぐ「ドナードミント」という法則がありますので、移植した毛髪は、生涯正常のヘアサイクルを保ち成長します。他の人工物(人工植毛術や増毛、かつら等)によるカバーとは異なり、一度定着(定着率95%以上)してしまえば特別な手入れなどは必要なく、毛染めやパーマなども通常通り行うことができます。
生毛植毛術の歴史と日本人への適合正
生毛植毛術の歴史は古く、日本ではすでに1939年に奥田によって報告されています。また、ハンセン病患者に対する眉毛再建術として1950年代から行われてきました。しかし、これらの研究はいずれも海外に紹介されることはなく、1959年Orentreichにより円柱植毛術(Punch graft)が発表され、世界的に普及しました。しかし、近年、奥田の業績も海外で知られるところとなり、奥田Orentreich法として知られるようになりました。近年その手術法も、PunchgraftからMini,Micro graftへと発展してきましたが、東洋人は西洋人と比べ、
 
(1) 傷跡が目立ちやすい
(2) 前頭部のhairlineが長い(額の横幅が広い)
(3) 黒髪のため皮膚色とのコントラストが強く、毛が増えた印象を得にくい
(4) 頭髪の総数が少ない
(5) 直毛のため、縮毛に比べて毛量が少なく見える
(6) 西洋人と比べ完全な禿頭の状態は少なく、軟毛を温存し軟毛間への植毛が求められる症例が多い
(7) 顔が平面的でデザイン上のポイントをつけにくい
(8) 毛の太さは西洋人よりも太いので、一見植毛術を行う際に西洋人に比べ有利に思われるが、その反面、前頭部や頭頂部の毛が軟毛化を起こすと早い段階から毛量のバランスを崩しやすい
  などの理由により、より手術法の選択が狭くなってしまいます。すなわち、世界的な主流となっているMini,Micro graftより、日本人にはより繊細な手術方法が要求されることとなります。そこでスキンクリニックでは、これらの問題をChoi式植毛器を用いること、および毛の生理的な状態である毛穴単位での移植毛の作成(Single and Bundle hair)により解決しています。